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駒井家住宅
2011 / 08 / 01 ( Mon )
昭和初期の洋館 駒井家住宅


京の左京区、白川通と御蔭通が交差するあたりは疏水が流れ桜のころには
見事に咲き、新緑、紅葉と風光明媚なところです。

この疏水を少し上がっていくと疏水べりに「駒井家」住宅があります。

外観

清閑なこの辺りは昭和初期の頃にはまだそれほど家も建ち並んでいなくて
田圃や畑の中に別荘地として家が建てられておりました。

外観2

駒井家住宅とは、我が国の遺伝学において権威のある駒井博士のお宅です。
日本遺伝学会長として新しい遺伝学の発展に寄与され、東京大学や京都大学
でも教鞭をとられておりました。

また昭和天皇に生物学を教授された学者としても有名な方です。

中でも動物分類額・動物遺伝学に大きな功績をのこされました。
その駒井博士のご自宅は近年特に建築学会で注目を集めている、
ウイリアム・メレル・ヴォーリズの建築によるものです。

ウイリアム・メレル・ヴォーリズはアメリカカンザス州レブンワークス生まれ
で1905年に日本に英語教師として来日され、建築はもとより、近江八幡に
近江兄弟社を設立、メンソレータム事業や学校、病院など数々の業績を残され
た偉大な方です。

戦後連合軍総司令官ダグラス・マッカーサと近衛文麿との仲介工作にも
尽力された方としてその名を知られております。

1941年日本に帰化され華族の一柳末徳子爵の令嬢満喜子さんと結婚され
京都では、大丸ヴィラや、同志社大学啓明館・アーモスト館をはじめ
日本各地で多くの作品を残されております。

メレル・ヴォーリズの設計には実用性を重視した中に細やかな工夫が
凝らされていて、住まう人の気持ちに寄り添ったやさしい建築で
定評があります。

玄関

外観は当時アメリカで流行していたといわれるアメリカン・スパニッシュ
様式を基調に屋根は切り妻屋根、赤色桟瓦屋根、外壁はモルタル塗
西向き玄関がとられております。

リビング

居間の窓はアーチ型で白を基調にしたやさしい造りです。
日当たりがよくお庭の木々も四季折々に楽しめます。

ドアノブ ドアノブ2

ドアのノブは来客用のお部屋には色つき、プライベート用には透明なノブと
わけられております。 細やかな配慮ですね
    
ステンドグラス

階段

玄関のすぐわきに2階へあがる階段が取りつけられております。
駒井夫人はよくお着物をお召しになっていたので階段も緩やかに、
手摺りも曲線を描いたやさしいデザインになっています。

階段の壁面にはステンドグラスがはめられていて、上から下に
少しずつ色が変わるようになっていて、秋には西日が当たると赤くそれは
綺麗にうつるそうです。

2階プライベートルーム

2階のプライベートルームも日当たりがよく窓からは大文字の如意が岳が見えます。

大文字

書斎

書斎の本も当時のままの配列で並べられているようです。
カーテンの赤色は本や家具を傷めない色だそうです。

和室

和洋折衷のつくりで和室も造られていて、内張りの障子が安らぎを与えます。


階段の歯車

このギアは屋根裏に架かるハシゴを下ろす時に使うものだそうです。

屋根裏階段

このハシゴがギアうを廻すと下におりてきて、使わない時は天井の役目を
いたします。実に機能的です。

お庭から

お庭から建物をみた様子。ヴォーリズ建築のデザインがよく表われています。

庭

お庭には芝生のまわりに四季折々の花が植えられて楽しませてくれます。

駒井博士とメレル・ヴォーリズの繋がりは、駒井夫人が、満喜子夫人と
神戸女学院時代の学友であったことから、ヴォーリズ建築によるお住まいが
建てられたようです。

この建物は平成10年(1998年)京都市指定有形文化財に登録されています。

現在はこの建物は駒井博士のご家族が「この建物と景観、並びに
駒井卓・静江夫妻の実績を未来に伝え残したいと念願され2002年(平成14年)
に日本ナショナルトラストに寄贈されました。
期間を区切って一般に公開されておられます。

京の夏の旅として7月9日~9月30日まで一般公開されておられます。
入館料は600円です。

駒井家住宅へは市バス3、204で伊織町下車徒歩2分
市バス5京都造形大学前下車徒歩4分です。
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