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秦家住宅
2013 / 06 / 15 ( Sat )
京町家 秦家のおもてなし

京都市の登録有形文化財に指定されている秦家住宅は江戸時代から続く
商家で、「奇應丸」という薬屋を営んでこられた老舗です。

建物は店舗、住居、土蔵が2つの庭で繋がっている「表屋造り形式」
なっています。

奥まで続く走りには嫁隠しがあり、お台所があり、昔からの町家造りが
今も保たれております。

表からは虫籠窓があり、格子の内側は店(商いのお部屋)になります。

上には「奇應丸」と書かれた屋根付き大きな看板が乗せられております。

湊家2

お店の内側からは外がよく見えますが、お昼は内側が暗いので外から
中を見ることはできないという工夫がこらされた格子がはめられております。

格子戸

当初からの立派な置き看板「奇應丸」と書かれたものは今もその威風を
感じさせるものがあります。

奇應丸

明治9年の薬屋さんの番付表の版木がのこされていて、それを刷り込んだ
番付表には横綱はなく大関から始まって、当時一番売り上げを上げたお店
が大関で、秦家は堂々の東の大関であったようです。
衝立に飾られておりました。

番付表

昔であったなら、とてもこんな奥まで通して頂けるのは極々大切な
お客様だけであったといわれるお座敷に今日はご案内頂きました。

お店で働いておられる方でもお座敷に上がることはできなかったと
いう位その位置関係は厳密に守られて生活がなされていた時代が
ありました。

そんなお座敷から眺めることのできるお庭です。
きれいに手入れがなされて、今日は久しぶりの雨が降り出し苔もほっと
一息というところでしょうか。

奥のお庭を挟んで蔵があり、片方にはお手洗いがあります。

庭

お庭から一段と下げられている掘つくばいやキリシタン燈籠があるところは
雨水が排水されるために作られているものだそうです。

この掘蹲があるおかげで、どんなに大雨が降ってもお庭が雨水で浸かることは
ないそうです。 よく考えられた作庭です。

庭2

そんな秦家で、町家ならではの住み心地、雰囲気、風の通り、静かさを
味わいながら一日一客のおもてなしを頂きました。

焼きナス

そろそろ茄子が店先に並んで、旬のはしりである焼き茄子です。
生姜との相性がよくこれから夏の食卓に欠かせない一品です。

お造り

鯛といかのおつくりは昆布しめになっています。
お造りのケンは茗荷や大根などシャキシャキとして、香もとても
よく美味しいものです。

くずひき

とうがんと鶏肉の葛ひきです。
優しいお出汁の味を生かした京に伝わる椀ものです。

ひろうす

手作りひろうすは中にえんどう豆やひじきなどいろいろな具材が
入っていて、素揚げでこうばしくとても美味しいでした。
万願寺とうがらしも、京野菜の代表格で肉厚のものは油ともよく
あいます。

焼き物

トマト、白身魚、パプリカ、舞茸がソテーされていて、トマトも
又変わった食べ方ができました。

ごはん

タコ、南京、瓜の煮物
ほくほくとした南京、タコは女性の好物といわれています。

じゅんさいとお豆腐のすまし汁にご飯

フルーツ

季節のフルーツの取り合わせ。


高級料亭のお料理という雰囲気ではなく、町家で味わう手作りの
香を生かした素材に、であいもの(素材の相性)をうまく組み合わせた
お料理で、そこには作り手のおもてなしの心を感じることができる
美味しいお料理を戴くことができました。

これから6月下旬には夏用に建具の入れ替えが行われるそうです。
襖や障子からすだれに、畳には藤筵がひかれます。

そして7月には前に祇園祭りの山鉾「太子山」が建てられ、愈々夏本番
を迎えます。

秦家では今でも昔からの年中行事や食まわりのことが毎月行われている
そうです。

ずっと継承されていくことは大変なことではありますが、後世に伝え、
四季の生活の在り方が伝わることは大切で素晴らしいことです。
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